電車から何気なく見ているその道を歩いてみたくなる
けれど現実にその景色の一部になろうと
いくら自転車を走らせてもその道にはなかなかたどり着けなくて
肌にはりつく汗を感じるランニング後のようなすっきり感と
心はまたたどり着けなかったという隙間が残る
その日
彼と往復1時間以上のサイクリングに出かけた
感じるのは
乾ききった喉と前に広がる道
走りに走ったら
いつの間にか
電車から見える景色の一部になれていた
きっとどうやったら見えるんじゃない
知らないうちに走りきった先に見たかった景色がきっと広がっているんだ