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2014.02.13 Thursday
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この時期になると
朝のいっときの間だけ
料理に向かうキッチンの壁にできる
手の影に
毎年目を奪われる
そして時の経つはやさに驚かされる
うどんを茹でる彼の手を写真に撮ろうとしたら
彼が手でポーズを取った
12連勤明けの
彼が朝菊をはさみで切り
ちっちゃなガラスにいけてくれた
去年の菊より小ぶりだったけどずっと生き生きしてかわいらしかった
彼のカラダの心配と自分の時間に追われ過ぎていたわたしは
自分のキャパを超え走り続けていたことを自覚した
マイペースな姿に戻った後ろ姿の彼が
昼から夜まで煮込み続けたチキンカレー
久しぶりにごはんがおいしくておかわり3杯もした
やっとゆったりとした時間がながれはじめた、寝る前の胃もたれと共に
冬と思えるほどの寒さがやってきて
ベランダで日光浴していた亀三郎にも冬眠の時期が近づいてきた
部屋で亀三郎をあらためて見つめると
爪ものびて、ひとかけらひとかけらの甲羅もとても大きくなった
彼は
亀三郎がこんなに尻尾が太くなってしまった
と娘の成長を嘆きよろこぶ父親のような発言をする
一見ヨーダのような顔になった亀三郎は口をあけるごとにコトバを話しているみたいだ
ラジオはもうクリスマスの空気で満たされている
太陽が落ち始めたスターバックスで
隣にいるみなちゃんが1年前とは違う響きの声で言う
夜ふと手を見るとね、この手が大きくなっていることに気づくの
とても印象に残るやさしいコトバだった
人と出会い、人を知りたいと思うことは
失望することも多いけれど
それよりも人の魅力に気づき尊敬できる瞬間が多いことのほうがうれしい