彼と久しぶりに
昔わたしがひとり暮らしをしていた
街を歩いた
駅に降りてすぐ見える薬局を見ては
ここの薬局
毎日特売日なんだよねって
のぼりを見て笑いあい
ここの中華料理店は味はいまいちだけど24時間で助けられたよね
と苦笑いして
おにぎり食べたいといいながら
ラーメン食べたいをうたう彼にわたしは突っ込みを入れる
わたしたちは
この街があったからふたりで歩みはじめた
わたしが仕事をやめて落ち込んでたとき
彼がぷらりと探検してきた商店街で
求人募集しているケーキ屋を見つけてきた
そのお店はそとから眺めるだけでも夢があって働きたいとおもえた
この街はいま新開発されている
でもわたしが大好きだった商店街の空気は
ほとんど変わってなくて安心した
ケーキ屋の目の前は大きな発展途上の建物だったけど
社長はまったく変わらずお正月のお餅の話をしていたし
ドラゴンズへの情熱は変わってなかった
社長には
いつまでも厳しくてもやさしい下町の
おいしいもの大好きな社長でいてほしい
そして長生きしてください
わたしにとってのいちばんおいしいケーキは
いまだにここのケーキだから
そして帰りに見かけた洋食店のことを
きっといつまでも彼はいうだろう
水がえんえんとお店からながれ続けているをみて
わたしが隣のお店に大丈夫ですかね?
って聞きにいき
いつものことと聞いて
安心したら笑いが止まらなくなって
きっと10分以上意味なく笑い続けたこと
彼だけが知っていると思う
わたしが笑いが止まらなくなるツボがあることを